こんにちは。あしゅらです。
「毎朝,南部鉄器で白湯を飲んでいます。」とおしゃれに言ってみたいものですが,朝はそんな余裕もなく過ぎていきます。でも,“毎朝”とはいきませんが,わが家にある南部鉄器はおいしいお茶を飲みたいときには必ず登場してきます。
有名な工芸品なのでご存じの方も多いと思います。東北地方の学習で中学校の地理の教科書にも出てきますね。
実は,以前,ご縁があって南部鉄器を手作りされている工房で職人さんからお話を伺ったことがあります。発見はたくさんありましたが,日々考えてみえる模様は繊細で,これを一つ一つ手作業でつくっているなんて…と尊敬するしかありませんでした。
これは記念にとった水沢江刺駅前の南部鉄器オブジェです。
大きかったので,思わず,写真を撮ってしまいました。
南部鉄器は伝統的工芸品に指定されている,岩手県で生産されている鉄器です。
伝統的に造り続けられているものでありますが,残念ながら人手不足で悩ましいそうです。
(教科書を見ていると,農業も,漁業も,林業も人手が足りないのに,どこに人がいるのだろうかと不思議に思いますが・・・)
一番驚いたのは,南部鉄器のつる(持ち手)は本体(?)とは別の職人さんで,つるの職人さんはもう数人しかいないとのこと・・・。
もちろん,工場で作っているところもあるそうですが,注ぎ口やデザインの繊細さは手作業ならでは。でも,人手が足りない。長持ちするからこそですが,何代にもわたって使えるし,何個も買い替えるものではないからこそ,なかなか売れない,大量生産をするものでもなく,手間がかかるからこそ高級になり,なかなか売れない,すると作りたい人が減っていく・・・。そんな切ない循環が生まれています。
難しい事情ではありますが,ここまで生き残ってきた文化なので,今後も引き継がれていってくれるといいなあと,南部鉄器を見ると思うあしゅらでした。